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昨日のアカラLIVE、ご来場いただいた皆々様、誠にありがとうございました!
自主企画では初の役者さんとコラボ、そして「空の音触(からのおんしょく)」の世界にドップリと浸っていただくため、日常とは異空間のラリールで、休憩を挟まず1時間30分の演目となりました。
休憩がない分、お客さんがお疲れにならないかな‥という不安がありましたが、なんとダブルアンコールをいただけて、本当に、本当に嬉しかったです。
お越しくださった方から、お守りにしたいような感想をいくつか頂戴し、
「アカラという器を通してこの世に生まれてくる世界を、“かけがえのないもの”‥と信じて大丈夫よ。」と言っていただけているようで(勝手に解釈、笑)、とても幸せな気持ちです。
明日も明後日も、前を向いて進んでいこうと思います。

ライターの麻美 雪さんがご自身のサイトでLIVEの感想を書いてくださいました。
雪さんの文章が音楽世界のように響いているので、ご本人の承諾をいただいて、こちらで紹介させていただきます。
以下転載いたします。ぜひご一読、ご堪能ください。

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昨夜、茗荷谷にある「ラ リール」に、蓮根わたるさんがMCをされるアカラさんのライブ、「空(から)の音触」を聴きに行って参りました。
アカラさんは、今年3月のブロ友さらみさん(今西哲也さん)主演の舞台、「積む教室」で、舞台上でずっと二胡の生演奏ををされていて、その時の二胡の音色が心地好くずっと記憶に残っておりました。
蓮根わたるさんは、その同じ舞台で校長先生役として出演されていて、深く印象に残る役者さんで、この舞台をきっかけに舞台を拝見しに行ったり、交流をさせて頂いていておりまして、「アカラさんのLIVEに音触案内人として参加することになったので、ぜひお時間があれば 」と連絡を頂き、アカラさんの音楽と蓮根さんのMCを聴けるならと、いそいそと聴きに行って参りました。

テレビや映画、CDなどで二胡の音色は、だいぶ以前から聴いていて好きだったのですが、ちゃんとLIVE で聴くのは初めてだったのでした。間近で聴くと本当に、心地好くていい音色です。
よく、バイオリンは人の声のようと言いますが、バイオリンは高く澄んで少し金属的な感じもあるのですが、二胡はバイオリンよりもより人の声に近く、まろやかで、高低も揺らぎも、ハスキーな音色も奏でられる、豊かな楽器なんだなぁと思いながら聴いておりました。

演奏された曲の殆どが、日頃聴いていて好きな曲だったのも、嬉しかった。

アカラは、こたに じゅんさんの二胡、中川 えりかさんの二胡と歌からなる二胡と歌のユニットバンド。そこに今回、音の世界へ導く「音触案内人」として、蓮根わたるさん、見田諭さんのギターが加わり、マイクも、アンプも全く使わない完全アンプラグドライブ。

静かな空間に広がり、揺蕩う音たち。
紡がれてゆく旋律。
織り上げられ、綴られ、語られて行く音と声の世界。

こたに じゅんさんの二胡は、しなやかさと繊細さと力強さとゆるやかな色気があって、聴いていていると、するすると心が解けて行きます。

中川 えりかさんの歌と声には、圧倒されました。
えりかさんが歌い始めると、目の前に、熱く焼けた砂、渇いた風や、鬱蒼とした森の真ん中に佇み、見上げた木々のぽっかり丸く開いた空から覗く青空、静閑な夜の白い月明かりに照らされた、苔むした地面を掘り返し、誰かを愛し過ぎた 娘が自分の姿だと言う、切ない蝉の蛹が現れる。

時に、切なく、時に、激しく、時にカラリと明るい、プリミティブな声は聴いている内に、生まれる前から遺伝子に引き継がれて来た記憶や感覚を呼び覚ますような、体内と心の奥深く、触れたことのない深淵に響き貫かれるような、魂を揺さぶられる声に奮えて、「花散らすライオン」を聴いている内に我知らず、涙が溢れ落ち、頬を濡らしていました。

えりかさんの二胡も、掠れた声で啜り泣き、嘆き悲しむ思いや、透き通るような風、煌めく太陽、熱く渇いた砂漠の音の世界の手触りと温度を感じました。

こたに じゅんさんとえりかさんの二胡が、響き合い、絡み合う時、男と女の情念や官能、澄みきった高い空、異国の砂と風、見渡す限りの草原、シフォンのような手触り、夜の湿ったビロードのような質感、洗いざらしの木綿、いろいろな風景と肌触りに、心地好く、ゆわーん、ゆよーんと漂い、揺蕩い、音と戯れている感覚になりました。

見田諭さんのギターが、アカラさんの音の輪郭を更にくっきりと、際立たせ、柔らかく支えていて素敵でした。

蓮根わたるさんのMCは、その色気のあって、静かにゆったりと語られる声が気持ちの良いのは勿論なのですが、音の世界へと誘う、流れるような言の葉と間合いがアカラさんの世界ととても合っていて素敵でした。

深く濃く、ゆるやかで、とろりと豊かで美しい時間を過ごさせて頂いた、アカラさんのLIVE でした。

              文:麻美 雪

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※最初の空の写真、雪さんのサイトのトップページの空の写真が美しかったので、引っ張ってこようとしたら持ってこれなかったので、ネットから拾ってきたのでした!

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